オリゴ糖の基礎知識

オリゴ糖は、「糖」がつきます。お菓子に欠かせない砂糖も、「糖」がつきます。砂糖はあまり摂りすぎると身体にも悪いし、ダイエットの大敵でもあります。

 

オリゴ糖も砂糖の一種なら、摂りすぎは身体によくないのでは?とか、太るのでは?という疑問をお持ちの方もいることでしょう。ところが、それは少し違います。

 

そんなオリゴ糖について、詳しくご説明していきたいと思います。

オリゴ糖は炭水化物の仲間です

 

でも、栄養学から言えば、オリゴ糖は炭水化物の仲間になります。炭水化物といえばご飯や麺類などが思い浮かびますよね。

 

甘くないのになぜ?という声が聞こえてきそうですが、炭水化物は、小さな糖の集まりなのです。そしてその中でも一番小さな糖は、単糖類と呼ばれるもので、ブドウ糖や果糖があげられます。

 

ご飯を噛むことで感じる甘みはブドウ糖、果物の甘みが果糖ですね。この単糖類がもっともっとくっつくと、今度は多糖類と呼ばれます。でんぷんや、寒天の原料になるアガロース、ジャムに含まれるペクチンなどがあげられます。

 

では、オリゴ糖はというと、これは単糖類がいくつかくっついたものを指します。

 

オリゴ糖の「オリゴ」は、ギリシャ語でいう「少ない」という意味を持った言葉です。ですから、多糖類でもなく単糖類でもない、単糖類が幾つか集まったぐらいの規模を指します。少糖類といわれています。

 

この少糖類の仲間には、水あめでもお馴染みの麦芽糖や、スーパーなどで普通に売られているいわゆる砂糖、もしくは、はちみつなどのショ糖といわれるものなどがあります。

オリゴ糖に世界共通定義はありません

 

おもしろいことに、このオリゴ糖に関しては世界共通の定義というものがありません。が、一般的には、単糖類の集まりが2こから10個以下ぐらいまでのものを指すようです。

 

では次に、オリゴ糖がなぜ注目を浴びるようになったのかについてお話してみたいと思います。

 

まず、生まれたばかりの赤ちゃんに登場してもらいましょう。子宮内では無菌状態だった赤ちゃんのお腹の中には、生後数日するとビフィズス菌と呼ばれる、いわゆる善玉菌がたくさん増えてきます。

 

そして、一週間もすると、驚くことに腸内の9割ほどがビフィズス菌で占められます。これは、免疫力のない赤ちゃんにとって大変理想的な環境です。生命力を左右するといっても言い過ぎではありません。

 

しかし、やがて大腸菌やブドウ球菌という悪玉菌も住むようになってきて、善玉菌と悪玉菌のバランスは非常に危ういものになってきます。

オリゴ糖は母乳に含まれています

 

この窮地を救うのが母乳です。母乳にはオリゴ糖が含まれているため、赤ちゃんは母乳をごくごく飲むことで栄養をもらい、ビフィズス菌のエサになるオリゴ糖を取り入れることで腸内環境を整えて身体を守っているのです。

 

昔は、粉ミルクで育った赤ちゃんが下痢を起こしたり病気になりやすいということが問題になっていました。

 

腸内には大腸菌が多く存在し、それが原因ではないかということで研究を進めた結果、母乳に含まれるオリゴ糖の存在が注目を集めたのです。

 

そして、粉ミルクにオリゴ糖を配合することでこの問題は解決しました。

オリゴ糖は腸内環境を改善してくれます

 

私たちに改めて母乳のすばらしさ、腸内環境の大切さを見直させるきっかけになったといえます。

 

しかし、離乳食を迎え、粉ミルクや母乳以外の食事を取るようになると腸内環境は変ってきます。成長と共に抵抗力も付いてきて、それと同時に食事の変化から悪玉菌の割合も増えてくるのです。

 

乳飲み子の酸っぱいウンチの臭いはビフィズス菌からくるものですが、それがなくなり大人と同じような臭いになってきます。便秘をする子も出てきます。

 

善玉菌を増やすためには、ビフィズス菌の数を増やさなければなりません。それにはやっぱりオリゴ糖がなくてはいけないのです。

 

もちろん、子供だけではありません。大人もそうです。年を重ねるほどビフィズス菌の数は減っていきますから、お年寄りの方は特に意識してオリゴ糖を摂取しなければいけません。

 

健康のためにビフィズス菌入りヨーグルトを食べても、腸内にオリゴ糖がなければ菌は増えないのです。

 

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